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9年間の答え

卒業式という晴れの日ですが、朝起きると道路には雪が積もって

おり、学校へと向かう足も重くなってしまうような天気です。

しかし、毎朝3年生の中で1番に学校へ到着する生徒は、本日も

登校時間よりもやや早めに登校。毎日繰り返してきた習慣を最後

の1日まで守り通しています。この生徒は、学級の輝いている人

通称「キラビト」に選ばれた生徒であり、キラビトインタビュー

の際には「当たり前のことをやっていたらキラビトに選ばれた」

と発言していました。些細な当たり前を毎日やり抜く事が、この

生徒が義務教育の9年間で育んできた力かと思われます。

式が始まり卒業証書授与の時間となると、にこやかな表情をする

生徒もいれば、緊張した様子の生徒もいます。さらには、意外な

生徒が涙を流している場面もあり、卒業に対する思いやそれまで

に身に付けた力は本当に十人十色で、本人しか理解できない何か

があるように思えました。

様々な思いを持つ生徒の中から代表して答辞を贈ってくれたのは

先代の生徒会長。コロナ禍により、あらゆる活動が0になった状態

から、自分達の力で1へと進めたという言葉が印象的でした。

振り返ってみれば、自分達の力で学校の歴史を創った成功体験という

美談ですが、活動を進める中では先の見えない不安やコロナに対する

怨嗟などもあったかと思われます。そういったものを乗り越えて

本日の卒業式に臨む生徒達は、大人たちの想像以上に成長している

のかもしれません。

4月からは様々な生徒が様々な進学先で新たな挑戦をすることと

思われますが、本日生徒達が作り上げた立派な卒業式を見ると

新天地でも新たな仲間と協力して活躍してくれる予感がしてきます。

また、1・2年生は式場の準備及び後片付け。家庭科部の1年生は

素敵な紙刺繍を作って校舎を彩ってくれました。3年生のために

色々と尽力してくれてありがとうございました。