令和3年度(R4.4.11まで)

できるようになる(校長室より)

東京都の元小学校教員の向山洋一氏が、以前に本に書いていた「成長曲線」の話。


担任の時に子どもたちにこの話をしたものですが、高学年の子だと、ピアノがそうだ!なんて共感する子もいました。

自分の昔を振り返っても「確かにそうだな」と思い当たることがあります。


例えば、サッカーのリフティング。
できるようになりたいから、練習を毎日するとして・・・。
今日は1回できた。明日は2回、明後日は3回というように規則的にできる回数が増えていくというものではない。毎日がんばっても、ほんの数回しかできない日々が続く。ところが、あきらめずに練習を積み重ねていくと、ある時急に30回できた!という状態がやってくる。


例えば、ギターの指遣い。
弾けるようになりたいから、練習は毎日するとして・・・。
たどたどしく、ほとんど思うように動かない指にいらいらしながら楽譜とにらめっこからのスタート。うまくいかずに、思うように先に進めず、もたもた。そんな日々を繰り返しているうちに、ある日突然、指が動く。何とか最後まで弾けるようになるという状態がやってくる。


特に、楽器やスポーツなどで体験できる、この突然飛躍的に成長が訪れるという経験、みなさんはありますか。

何かができるようになるためには、「興味があること」に対して、「できるようになりたい」という気持ちと、「あきらめずに続ける」という力が必要であると言えそうです。

ということは、できるようになるためのスタートとして、「興味がある」こと、「興味を持たせる」ことの大切さを感じます。

自分が4年生の時の担任の先生が、算数の分数の授業に栗ようかんを持ってきて授業をしたことを今でも覚えています。その時の私は、栗ようかんに興味は持っても、分数には興味を示しませんでした。難しいものです。