日誌

6年 貿易ゲーム

6年 貿易ゲーム

6年生は学期末のレクリエーションとして「貿易ゲーム」を行いました。
レクリエーションといってもただの遊びではありません。実は,さまざまな学習要素が詰まったものなのです。

「貿易ゲーム」とは,紙(資源)や道具(技術)を不平等に与えられた複数のグループ(国家)で,できるだけ多くの富を築くことを競う,貿易のシュミレーションゲームです。
 

子どもたちはこの日のために自分の国を決め,グループで話し合いを重ねながら戦略を立てて準備してきました。
どのような交渉をして利益を上げていくのでしょうか。展開がとても楽しみです。

教師が世界銀行となり,各国は工業製品を売ってお金を稼ぎます。
 
工業製品は半径3.5cmの円を紙で作ったもの。大きさの正確さやデザイン,紙の性質によって買取価格が変わっていきます。
 
3.5cmの円を書いたり利益の計算をしたりするのは算数の学習,はさみを上手く使ったり,工夫したデザインを描いたりするのは図工などと,これまでの学習の基本が至るところに詰まっています。



そして,なんと言ってもこのゲームの鍵となるのは戦略と交渉力。つまりコミュニケーション力が非常に大切です。お互いに有益となるよう論理的に説明する,どのような戦略で進めていくかグループ(国)で話し合う。これらが上手にできた国が大儲けすると言っても過言ではありません。
国語をはじめ,さまざまな教科で培ってきた力を最大限に活かさなければなりませんね。

「コンパスと高級紙を交換しようよ」
「アルバイト募集中です」
「3分間カラーペンを貸します!」

各国はいろいろな作戦で他国と交渉し工業製品を生産していきます。

 
そして20分に1回やって来る「税金タイム」決まった税金を銀行に支払わなければなりません。
このときに手元に現金がなければ、、、
その国は破産ということですね。
税金が怖くてなかなか資材や技術を集められない。なーんてこともあるのですね。

国によって持っている資材や技術は違う。技術はあるけれど資材は取れない国もあれば資材だけたくさん持っている国もある。先進国と発展途上国の差。世界の現状を感じることのできるこのゲームは外国語や国際理解教育にもつながっています。
 

本年度はコロナウイルス感染防止のため,様々な行事が中止となってしまっています。それらの行事で身に付けたかった力を別の方法で伸ばしていくことを各学年で考えています。
6年生はこの貿易ゲームを学年で行い目標に向かってグループで協力するという活動を通して,コミュニケーション力や協調性を育てていきたいと考えています。
2学期はクラスごとではなく,学年で行う予定です。

コロナ渦でもできることはある。そう信じて今後も学年で力を合わせて取り組んでいきたいものです。