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夏休みに考えたこと①

 8月5日(金)午前中に,秋田県大館市教育長 髙橋善之先生の講演を聴く機会を得ました。

 

 大館市は,全国学力テストで好成績を収め続けている秋田県の中でもトップクラスの自治体です。しかしながら,

特別なテスト対策は一切行っておらず,10年以上に渡って「ふるさとキャリア教育」に取り組んできた成果が,

テストにも表れているのだとおっしゃっていました。

 

 髙橋先生が教育長として10年以上取り組まれたことの中には,「子どもハローワーク」(子どもたちが休日や

夏休みを活用し,希望する市内の職場やイベントなどで働く体験ができる事業)や,「未来人財プロジェクト」(地方

都市の維持に欠かせない,医師・薬剤師・教師等の専門職を意図的に育成する事業)など,非常に興味深い取り組みが

多々ありました。

 

 このように,大変学ぶことの多い研修だったのですが,私が最も感銘を受けたのは,髙橋教育長が冒頭に話された

「教育交流の意義」でした。その内容は3つありました。

 

 ① 窓を開けなければ,新しい風は入ってこない。

 ② 旅に出ないと,空がひとつであることに気がつかない。

 ③ 志を掲げないと,生涯同志に出会うことがない。

 

 ①の窓というのは「心の窓」のことです。心を開かないと,新しい価値観や理念,未来への希望・展望は開かれ

ないということだと解釈しました。

 ②については,大舘の空も柏の空も同じで繋がっていると話されました。私は,どこにいても,教育の本質や

目指すべきものは一緒なのだと解釈しました。

 ③を聴いた時には,身体が震えました。志(理想や理念を含む)を持つだけでなく,それを表明することが大事だ

ということ,そして,同志と繋がることが重要なのだということを強く感じました。

 

 日々の慌ただしさに負けてしまいそうなこともあったのですが,髙橋教育長に勇気と元気をいただくことができ

ました。

 

 髙橋教育長は次の言葉もおっしゃっていました。「子どもたちに希望を語り,胸に誇りを刻む学び」「子どもたち

に,生涯を支える種をまくこと」「小さな完成品を作るのではなく,大きな未完の器を育む学び」を大切にされている

と・・・。

 

 世の中,理不尽なことも多々ありますが,子どもたちが未来に希望が持てるように,自分や仲間,日本に誇りを

持てるように,自分にできること,すべきことを行っていこうと決意した夏休み前半でした。