校長コラム

点 か ら 線 へ

 昨年この時期は,2か月間の臨時休校が終わり,ようやく学校生活が再開されました。分散した形での授業が開始され,生徒たちは期待と不安の表情を浮かべながら机に向かっているのを覚えています。また,3年生は,中学校生活最後の大会やコンクールが中止となりました。しかし,生徒たちには,明るい未来が待っており決して後ずさりせず前向きに捉えていくよう指導しました。
 今年度も4月からまん延防止等重点措置が適応され,6月20日まで再延長となり様々な教育活動が思うように実施できる状況ではありません。特に各学年の校外学習については,3年生の5月29日から2泊3日の京都・奈良方面への修学旅行が9月に延期,2年生の6月9日から2泊3日の群馬・水上方面への林間学校が2学期に延期した時期が実施困難なことから中止,1年生の6月17日に予定していた校外学習が延期となりとても残念でなりません。今後も感染状況を見ながら判断していかなくてはなりません。
 本来この校外学習という行事は,各学年とも生徒たちが実行委員会を組織し,何度も学級や学年で話し合いを繰り返し当日を迎え,それまでに取り組んだ成果を出していくものです。また,校外学習は,発達段階に応じて集団としてのマナーや集団における個の在り方などを身につけさせるとともに,事前の調べ学習,事後のまとめ,報告会での発表など,道徳や教科の内容とも関連づけながら多面的に実施していくものです。したがって,校外学習は中学校生活の単なる点で終わらせずに,線へと発展させ生徒たちを成長させていくことが大切であると考えています。そのために指導を行っています。
 最後に,このような状況だからこそ,人の心の痛みをお互いにわかり合いながら,学校と地域と家庭がより一層協力し合い,連携していくことが大切ではないでしょうか。今後ともご支援・ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。