サーバー室のとなりから

明治22年の高等小学読本「泳気鐘」

   ずっと明治22年発行の高等小学読本から連載しているが、今回は巻4第26課「泳気鐘」である。泳気鐘というものをご存じだろうか。写真のような釣鐘状の物の中に人間が入り、海の底に沈めて、海底の物品を拾うための水中歩行器械である。

   四角形も近頃多いと書いてある。内部には人が座る椅子がある。鉄製で上部はガラスで採光をとり、皮製の二つの長い管で地上とつなぎ、新鮮な空気の取り入れと汚れた空気の排除に使用する。

「いかなる物体も同時に同所を占有できない」という自然の法則を確かめるコップを使った実験も紹介されている。