サーバー室のとなりから

明治22年高等小学読本の「万物の元素」

   今回は巻7の第21課「万物の元素」を取り上げる。当時、知られていた元素はいくつ位あっただろうか。本文をみると、六十有余と記述されている。現在、原子の周期律表を見れば100以上の元素が載っている。もっとも自然界に安定して存在するのは92番のウランまでである。新しい元素を作る試みが世界で進められているが、亜鉛とビスマスから作った113番目の元素は日本が命名権を得た。日本で初めての快挙である。

  さらにこの六十有余の元素を分類して記述が続く、まず金属48種と非金属15種あり、大気は2元素、海水には30元素が含まれるが、今後新しい分析法で分離できれば元素数は増えるだろう。また、砒素やアンチモニーのように金属と非金属の両方の性質をもつものもあると記述されている。