土っ子の様子(令和3年度)

春はあけぼの 随筆を書こう

 6年生の先生が、国語の時間にGoogle-Jamboardを使いながら、随筆を書く授業に挑戦するので、お時間のある先生は見に来てください。
 そんな呼びかけがある土小学校です。授業は教師にとって、1丁目1番地の商売道具。どんな子供に対しても力をつけるし、楽しくて面白い授業ができるように、腕を磨くためには、他の先生に見てもらう機会が大切です。お料理に例えると、色々な方に食べていただいて、みんなに「美味しい」と言ってもらえるものが作れるようになることが、その道のスタートのように・・・です。

 6年生は古典の『枕草子』や現代文の『薫風』という随筆を読んで、随筆は筆者の見方や考え方が比較的自由に書かれていると理解してきました。だから随筆は筆者の五感を想像しながら読んだり、五感を使って感じたことを書いたりするといいんだよ。と清少納言の『春はあけぼの』を暗唱しながら感じてきたようです。
 今日は、春といえば、夏、秋、冬といえば、と自分が季節を五感で感じるものをJam-boardにどんどん書いていきます。
 
春といえば百年桜・・夏といえば旅行・・・秋といえばもみじ・・・冬といえば雪
などと、どんどんboard上に書かれてきます。友達が書くとリアルタイムで自分の画面にも表示されるので、イメージがどんどん膨らみます。一言もしゃべっていないのに、オンライン上での交流が広まり、言葉のイメージが広がっていきます。
ほんの10分あまりで、季節を五感で感じる名詞がたくさん集まりました。
従来の発表型の授業では、ここまで多くのイメージを短時間で共有することは不可能です。
さあ、ここから始まる「わたしの『枕草子』づくり」・・・
Jam-boardの別のページに、みんなで書き込めるシートが用意され、各々に自分の春、夏を書き留め、随筆っぽく書いていきます。
 
自分が五感で感じた・・・あの暖かさ、冷たさ、まぶしい姿、ほっとする味・・・
自分が感じたことが、この随筆を読んでくれる友達に伝わるかなあ・・・
次の時間には、お互いの作品を交流しあって、五感で感じた言葉を五感で味わう授業になります。
子供たちがこの1時間で学ぶことを焦点化して意識すると、オンラインの無言の交流であるにも関わらず、子供の脳の中同士では十分に交流がなされている、GIGA(一人一台)だから実現できる授業でした。