校長雑感ブログ

12月21日(木)年末の大掃除

〇今年も残り10日となりました。日本では年末に大掃除を行い、「心機一転して新年を迎える」という「しきたり」のようなものがあります。しかしこれに異を唱える人をあまり見たことがありません。

〇普段は汚れていても見逃している(見て見ないふり)場所もきれいにしますと、新しい発見があったり何より気分が明るくなったりします。今日の3時間目、全校生徒で大掃除を行いました。

〇「仕来り(しきたり)」を辞書で調べますと、「昔からの習慣、ならわし、慣例」とあり、用法としては「~を守る」「~に縛られる」とありますが、この2つでは180度違う姿勢になります。

〇「~守る」は、正しいと信じていることを今まで通りにやることですが、さらに自主・自律的に自らやろうとする意志のもと、「どうせやるなら楽しく」なるように、創意工夫をしていくまでになると、たとえ友達に「そこまでやることないよ」と言われたとしても、全く意に介せず、続けていくことができると思います。

〇その一方で「~に縛られる」の方は、自分の気持ちに関係なく仕方なくやることになり、創造性・想像性は生まれません。むしろやる意義や意味、それをやることによる効果などを考えていないので、とにかく「はやくやってはやく終わればいい・・」しかないと思います。

〇学校の清掃も世界の多くの国々では、雇われた清掃人が仕事として行っており、生徒自身が清掃をするのは稀だそうです。しかしその日本型教育が注目され、近年になり新たに生徒による清掃を取り入れた国もあるそうです。

〇部屋の窓は開けっぱなし、しかも水道の水は冷たい状況でも、自分たちの分担をキレイにしようと、黙々と身体を動かす生徒たち。この経験により、意図的にゴミを落としたり汚れている場所をさらに汚したりすることのない大人に成長してくれると信じています。

須藤昌英