創立78周年目 学び成長し続ける富勢中
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11月18日(金)記憶の種類と学習
〇昨日のブログで、「学習の基本はまずは覚えることから」と書きましたが、人間の「記憶」とは大きく分けると、「自由に思いだせる記憶(経験記憶)」と「自由に思い出せない記憶(知識記憶)」があります。いわゆる「ド忘れ」は、ほとんどが人の名前などの知識記憶で、スムーズに思い出すには、何かのきっかけが必要です。私なども最近人の名前が覚えにくくなったので、初対面の相手の苗字が、だれか他の有名人と同じならば、心の中で、その人の顔とその有名人の苗字をセットで繰り返し覚えようとしています。すると後になって有名人の苗字がきっかけとなり、その人の苗字を思い出しやすくなります。これは単なる人名という「知識記憶」を、有名人(一種の過去からしっているという「経験記憶」)の力をかりて記憶を強化していると言えます。
〇そこでそれを応用として、テスト範囲の内容も知識記憶ではなく、経験記憶にすればよいと考えられます。単純な知識記憶も個人的な情報や周辺の環境に関連付けて覚えると忘れにくくなります。例えば、脳にとっては負担が少なく、効率の良い暗記法として、昔から「語呂合わせ」があります。その際、言葉の音声のリズムやノリだけでなく、意味していることをきちんと「想像」することが大切だと私の経験からも感じます。
〇有名なのが、理科の「周期表にある20番目までの元素記号」があります。それは、次のように並んでいます。
H(水素)He(ヘリウム)Li(リチウム)Be(ベリリウム)B(ホウ素)」、C(炭素)N(窒素)O(酸素)F(フッ素)Ne(ネオン)Na(ナトリウム)Mg(マグネシウム)Al(アルミニウム)Si(ケイ素)P(リン)」、S(硫黄)Cl(塩素)Ar(アルゴン)K(カリウム)Ca(カルシウム)
これをいろいろな「語呂合わせ」があるようですが、私などは、「水兵リーベ僕の舟 7曲がりシップス クラークか」とつぶやきながら覚えました。語呂に合わせて、「海軍」や昔のテレビドラマ「太陽にほえろ」、「クラーク博士」などの画像イメージを頭で再現していました。
〇ただ一番大切なのは、なんでも面白がって覚えることです。元素記号などもその重要性も考えず、ただ語呂合わせで覚えても、あまり定着することはありません。授業中に、「ここって不思議だけど、何となく面白い」という感情があって、それを足掛かりにして、家庭学習などで覚えていくことが理想だと思います。
須藤昌英