校長雑感ブログ

6月29日(木)2つのスパイラル

〇昨日、期末テストが終わりました。今朝、生徒に声をかけてみると、「普段から勉強が苦手なので、テストははっきり言って嫌いです」「テスト勉強は自分では頑張ったけど、来週戻ってくる結果が心配です」などの気持ちを聞きました。それに対しては私の方は、「何と言ってあげたらいいか・・」と毎回いつも悩むところです。

〇まず言えることは、学びの努力とその成果が比例することはとてもマレであり、大抵は努力したことがすぐに成果に結びつかないことが多いということです。ただ辛抱強く、人によって違いますが、数カ月程度努力を積み重ねていくと、ある日突然雲が晴れたかのように、望ましい結果が出始めることは、経験した人からよく聞く話です。

〇この辛抱する力がないことで、必要な努力を避けたり、結果が出る前の失敗や諦めを理由に、学ぶことから距離をおき始める生徒を見ると、とても「もったいない」と感じます。確かに学ぶことによって、知識や技能は身につきますが、それ以上にものの見方や思考力、表現力などが養われ、自分の可能性が広がっていくことが重要なポイントです。

〇昨日も書きましたが、学んだことを確実に身に付けていくには、分からなかったことや間違ったことを定期的に振り返り、その手当て(補充)を逃げずにやるかどうかで決まります。生徒によっては、「なぜ間違ったのか?」と自分が納得するまできちんと考えることができます。そのことを回避したままで、ただ表面的に「正解だけを丸覚えしよう」とするだけでは、残念ながら理解は深まりません。

〇普段から授業の中で、どんなにささいなことでも、「おもしろい」「なるほど」などの興味を持ち、「やってみよう」「できるかも」と経験を積みかさねていくこと(正のスパイラル)が得意な教科になるきっかけになります。一方で、負のスパイラルに陥ると、なかなか抜け出すことが難しくなります。

〇少しの成果でも、準備に取り組んだプロセスを自分で、また周囲からも認められることで、やる気の持続につながります。