R7_富勢中日記

2月19日(水)3学期期末テスト(1・2学年)

〇昨日の3年生の千葉県公立高校入学者選抜は、公共交通機関の遅れから、すべての高校で開始1時間遅れのスケジュールに急遽変更されました。ここまで大きなトラブルは私も経験した記憶がありません。

〇その後は無事に終わったようですが、引き続き今日も実施されます。それに合わせて、1・2年生は今年度最後の定期テストを昨日から受けています。

〇朝の登校時間にも参考書などを手に抱えている生徒も多く、意気込みが感じられます。中学生期は一生の中で一番、知識や技能を脳に蓄えたり身につけたりすることの出来きやすいので、今の自分(物忘れが徐々に多くなって)を考えるとうらやましい気がします。

〇前にも書きましたが、東大薬学部教授の池谷裕二氏よると、そもそも勉強は「復習」に主眼をおくべきで、覚えられる範囲をストレスなく覚えること、これが記憶の性質に適した学習方法です。比でいうと、『予習:学習:復習=0.5:1:4』が理想的だそうです。

〇池谷氏は、「脳の海馬という部位に入ってきた情報が溜まっている期間は、情報の種類によって異なりますが、短いと1か月程度です。海馬は情報を1か月かけて整理整頓し、『何が本当に必要な情報なのか』を選定しています。もし入ってきた情報を際限なく記憶していくと、脳のキャパシティーはいっぱいになり、パンクしてしまうということでしょう。」と指摘しています。

〇また心理学者ビネーは、「脳はインプット(入力)よりもアウトプット(出力)を重要視している」と示しているところから、復習の中でも手で書いたり口で話したりすること(アウトプット)で、海馬に「この情報はこれほど使用する機会が多いのか、ならば覚えねば・・」と判断させ、「短期記憶」から「長期記憶」に格上げさせることが有効な方法です。

〇つまり「詰込み型(ガツガツと一方的に覚える)」よりも「知識活用型(余裕をもって双方的に身体を使ってみる)」の方が効率的だということです。そのようなことから教科書や参考書を何度も見直すよりも、問題集などを何度も解く復習法の方が良いと言われています。

〇当然毎回の定期テストも「1つのアウトプットの機会」と考えられます。テストへ向けて準備をしてきたことを一気に押し出すように解答用紙に吐き出すイメージでしょうか。ただし私もそうでしたが、学習したことを正確にアウトプットするのも結構大変で、「失敗(不正解)」することも多々あります。

〇しかしまたその失敗が脳に強い刺激を与え、「あのとき失敗したからこそ今ではそのことをきちんと覚え理解できている」ということもあります。生徒たちの奮闘を期待します。

須藤昌英

【武道場前の紅梅は6分咲き】