R7_富勢中日記

1月24日(金)1学年授業「家庭科の食」と「音楽科の箏」

〇1学年は各クラスごとに家庭科の時間に初めての調理実習を行っています。家庭科の目標には、「健康・安全で豊かな食生活に向けて考え、工夫する活動を通して、中学生に必要な栄養の特徴や健康によい食習慣、栄養素や食品の栄養的な特質、食品の種類と概量、献立作成、食品の選択と調理などに関する知識及び技能を身に付け、これからの生活を展望して、食生活の課題を解決する力を養い、生活を工夫し創造しようとする実践的な態度を育成すること」があります。

〇特に食事の役割と中学生の栄養の特徴については、生活の中で食事が果たす役割について理解すること、中学生に必要な栄養の特徴が分かり、健康によい食習慣について理解することがあります。また食品の不適切な扱いによっては、食中毒などにより健康を損ねたり、生命の危険にもつながったりすることから、健康で安全な食生活を営むためには、調理における食品の衛生的な扱いに関する知識及び技能を習得する必要があることにも気付くようにします。

〇今回は、スパゲティミートソースとフルーツポンチをつくりました。指導に当たっては、食生活調べや話合いなどの活動を通して、食事の役割について具体的に理解できるよう配慮しています。例えば、毎日の食事や様々な行事などでの食事場面を振り返り、その時の様子や気持ちを思い出して、生活の中で食事が果たす役割を考えたり、小学校家庭科や保健体育科等との関連を図り、食事と健康に関する調査結果等を活用して、食事が果たす役割を考えたりする活動などを行なったりしています。

〇生徒たちは班で協力し、時間内に準備、調理、飲食、片づけなどを手際よく行っていました。また並行してリンゴの皮むきテストも実施しました。私が小学生の頃とは違い、今の男子中学生は包丁の扱いや盛り付けの工夫などが手馴れている印象を受けました。生徒たちには、自分の食事について考える良い機会になったようです。

〇昨日は箏(13弦)の体験を1学年の1クラスごとに武道場で行ないました。2名ペアになり4名の講師の方々に指導してもらいました。琴の優雅な音色が武道場内に響き渡り、ふたたびお正月を迎えたような雰囲気を味わいました。

〇調べると箏は、奈良時代に中国(当時の唐)から日本に伝わり、雅楽の伴奏楽器として演奏されたのが始まりのようです。 平安時代には貴族の楽器として使われ、「源氏物語」の中にも箏が登場します。

〇私も滅多に琴を聴くことはありませんが、箏の音色といえば、「美しい音、凛とした音、おしとやかな音」のようなイメージではないでしょうか。実際、箏の音色は凛として美しいです。

〇箏は、西洋楽器と比べると音はそこまで大きくはありませんし、アンプに繋げるわけでもありません。どちらかというと一歩引いた奥ゆかしさを感じる楽器です。そういう意味でも、日本的な楽器だと思います。

〇現代では和楽器バンドをはじめ和ロックとしてのジャンルも確立され、若い層からの人気も高まっているようです。You Tubeにも多くの演奏画像があり、特にアニメでも箏が扱われるようになって、より時代に沿った箏曲になっています。

〇三味線などの和楽器同士だけのコラボではなく、ギターやベースなどとも一緒に演奏されることも増えているそうです。千年以上の時を越えて、箏は時代に沿ってジャンルは移り変わりながらも愛され続けています。生徒の中には、もっとやってみたいと感じた人もいることでしょう。

〇最後の講師の方々の模範演奏は、「さくら」と「やさしさに包まれたなら」でした。特に後者は現代的な歌ですが、聴いているとこれまでと違うイメージが広がりました。

〇生徒からは講師の方々に質問として、「いつから習い始めましたか?」「始めたきっかけは何ですか?」「爪の痛さは感じませんか?」「テンポのよい曲も演奏できるのですか?」等があり、丁寧に答えてもらいました。

〇生徒たちの演奏する「さくら」を聴きながら窓の外をみると、この時期ですからもちろん咲いていることのない桜の木が、まるで満開であるように感じました。楽しく優雅な時間でした。

須藤昌英