創立79年目 学び成長し続ける富勢中
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1月28日(火)ハンカチと爪の点検はなんのため?
〇毎週火曜日の朝の会ではクラスの生徒を対象に、保健委員が毎日「ハンカチを持参しているか」「爪を適度に切ってあるか」を点検しています。以前のコロナ禍ではこの他にマスク点検があったり、自主的に除菌用のウエットティッシュなどを持参している生徒も多かったのを覚えています。
〇時々あすなろ学級の朝の会に同席しますが、生徒たちの点検の際、私も一緒にその2つを点検します。昔から私はハンカチを2枚(ズボンの左右のポケットに)持ってきています(1枚は手洗い用、1枚は汗ふき用です)。それを生徒たちに見せると、「へえ~」と驚かれました。何の驚きだったかはわかりませんが、生徒の反応は面白いものです。
〇ふとハンカチの語源は何だっけ?と思い調べると、「ハンカチ」は「ハンカチーフ」の略のようです。 英語ではHANDKERCHIEF( HAND+KERCHIEF)で、KERCHIEFはそれ自体が頭に巻く正方形の布のカーチフ、ネッカチーフ、ハンカチ等を意味します。
〇ハンカチの必要性として、手を洗った後の自然乾燥は不衛生と言われています。丁寧にせっかく手を洗っても、ハンカチやペパータオルなどできちんと水分をふきとらないと不衛生だということをあまり生徒は知らないようです。よく「自然乾燥だ・・」と言いながら手を振っている生徒もいます。「少なくとも友達にかからないように・・」と注意したこともあります。
〇調べてみると雑菌のついた手を石鹸で洗うと菌の数は1/100程度に減少し、その後水分や汚れをきちんとふきとるとさらに1/10程度まで減少させることができるそうです。要するに手を清潔に保つためには、洗った後にきちんと水分をふきとることが不可欠です。
〇以前に担当していた生徒の中には、友達のハンカチを借りて手を拭いている生徒もいました。人が濡れた手をふいて湿ったハンカチには、雑菌がいる可能性があります。そのように他人のハンカチを使うことはリスクを伴うので、止めるように指導したこともありました。
〇一方で爪は何の役目を果たしているか、これも普段はあまり考えません。爪点検をしても「なぜ短くしておいた方が良いか」を理解していなければ、点検のために切るというただその場限りの単純な作業になってしまい、持続性はありません。
〇私は中学生の頃の一時期、爪を噛む癖がありました。野球をしていましたので、練習でボールが指に当たり突き指や爪をはがした経験があり、定期的に爪切りを使う前に噛んでちぎっていたのでした。今考えれば不衛生極まりないですが、その頃は短くなればいい・・としか考えませんでした。私の経験からも中学生年代は、自分なりの合理性や効率性を求めます(これは立派な成長でもあります)が、周囲からみると?の場合も多いものです。
〇そもそも爪は表皮の角質が変化・硬化して出来た皮膚の付属器官で、タンパク質の一種「ケラチン」でできています。哺乳類では種によって様々な形状をとり、ヒト以外の他の動物の爪は扁爪(ひらづめ)・鉤爪(かぎづめ)・蹄(ひづめ)と、それぞれに特化しています。
〇なぜ爪があるのかというと、人間の手や足の骨は指先まで達しておらず、指先には神経が集中しているため、爪が指先を保護しています。爪があることで指先に上手く力を入れることが出来たり、指で小さい物をつまむ細かい作業もできるようになっているのです。
〇また足を使った「立つ」「歩く」などのときも、指先に力を加えてうまくバランスを取れているのは爪があるからこそで、爪は動物にとって重要な役割を果たしています。
〇爪は定期的に長さや形を整える必要があります。主な理由は3つで、1つは「ケガの防止のため(自分に対しても他人に対しても)」、2つ目には「雑菌の侵入の防止(爪と指の隙間に汚れから)」、最後は「身だしなみ・マナー(これは人によって様々)」の観点です。意外に手や爪は他人から見られているものです。
〇先日契約している生命保険の外交員さんの担当が交代するということで自宅に来ましたが、新しい若い担当の方の爪はデコレーションされており、名刺を差し出す際には自然と爪に目がいきます。人によっては「きれいですね」と話しかけてその後の会話ももりあがるでしょうが、私などは嫌悪感こそはありませんが違和感は正直ありました。私が古い感覚なのでしょうが、難しい問題です。
〇とにかく生徒たちには、健康の面からハンカチを使ったり爪の手入れをしたりして清潔感を保ってほしいと思います。
須藤昌英