創立79年目 学び成長し続ける富勢中
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3月14日(金)マルハラと世代間ギャップ
〇今日は小学校の卒業式があります。私も午前中、富勢小で参列してきます。4月からの新入生の晴れの姿が楽しみです。
〇今では「ハラスメント(Harassment)」という言葉は、すっかり定着しています。嫌がらせのように、「相手を不快にさせたり不利益を与えたりするなど、肉体的・精神的な苦痛を与え、人間としての尊厳を侵害する行為の総称」(ウィキペディアより)のことです。
〇具体的には「パワハラ(地位や人間関係などの優位性をもとに、精神的・身体的苦痛を与える)」「セクハラ(相手の意に反する性的言動で、働く上で不利益を被ったり、就業環境が妨げられたりすること)」「モラハラ(モラルを根拠とする嫌がらせ)」など何種類もあるそうです。
〇昨年新しく「マルハラ」という言葉を知りました。主にLINEやチャットなどのSNSの文面において、句点(。)を使用することで、相手に威圧感を与えさせてしまうことを表す造語のようです。
〇私は最初は正直、何を指しているのか理解できませんでした。例えば「わかりました。」や「連絡ください。」という一見、何の変哲もない表現が若者たちにとっては淡々としすぎていて、怒っているように感じられるというのです。
〇若者たちにとっては「。」が怖く、新しいハラスメントになっていると聞いても、自分の感覚ではまだ実感できません。23歳の娘に聞いてみましたが、「人にもよるけど、友達の中には怒っているというか冷たいや冷めてるとマイナスイメージをもっている人も多い。マル(。)の代わりにビックリマーク(!)はよく使っている」と教えてくれました。
〇確かに私も含めた世代は長文になりがちだとは思います。昭和から平成に育った人々が主に使用していたコミュニケーションツールは手紙やメールです。メールは、挨拶から本題まで一度に書くため、長文になります。長文を書くときは、途中に句読点を挟まなければ当然読みにくい文章となるため、癖でLINEやチャットでも句読点を付けてしまうのです。
〇確かに若者の感覚は時代の最先端であり、決して否定するつもりはありませんが、ことさらにとりあげて『ハラスメント』というネガティブなニュアンスを持つラベルを貼るのは・・・?とも感じます。
〇逆に我々の年代になると、絵文字を使って送られてくる文にためらいを感じるほどですから、年代のギャップも否めません。時代は変化しつつも、美しく正しい日本語も残って欲しいと思います。
〇予防策としては、日頃から適切なコミュニケーションをとることでしょうか?ただコミュニケーションとは、単に会話するだけではなく、問題や課題を抱えている場合には、適切な現状把握と要因分析を行ってからコミュニケーションをすることが必要です。
〇コミュニケーションも大きく分けると2通りで、何気ない世間話をしたりするリラックスな場合と目の前の問題解決に一緒に向き合う場合があります。本校職員の半分以上は、私の子どもと同世代ですので、日頃からSNSを使わずに直接相手の話に耳を傾けることを心がけています。
須藤昌英