校長雑感ブログ

6月19日(水)柏市のすべての児童生徒に身に付けさせたい資質・能力

〇20世紀の天才理論物理学者のアルベルト・アインシュタインは、「学校で習ったことを一切忘れてしまった時に、なお残っているもの、それこそ教育だ。」という言葉を残しています。私は昔、この言葉を初めて知ったとき、その意味について深く考えたことを今でもはっきりと覚えています。

〇学校では教科書を中心に授業を行っていますが、それは生徒が学ぶために、効率よく配列・整理されているからです。するとその延長で、生徒及び我々大人も、一般の知識なども順番立てて学べるものだと思いこんでいるふしがあります。しかし当然のことですが、社会に出ればいつどこに、何かを学べる材料があるのかは誰にもわかりません。

〇生徒が学校を卒業してからも困らないように、教育の本質とは、教わった内容だけではなく、それを自分なりに解釈したり統合・分析したりすることができる資質・能力だと思っています。

〇そもそも学校で学習したことをすべて覚えている人はほとんどいません。もし内容を忘れてしまったとしても、その調べ方や考え方などを覚えていけば、疑問の答えにたどりつくことができます。調べ方や考え方を覚えているとは、過去の体験が経験となり、感覚として身体が覚えている状態だと私自身の経験から明言できます。あらためてまた、アインシュタインの言葉をかみしめています。

〇柏市も「第2次柏市教育振興画(~令和7年度)」の中で、この変化の激しい時代を生きていく生徒に、最低限身に付けて欲しい力を設定しています。それを4つの力(コンセプト、チャレンジ、コミュニケーション、コントロール)を「4つのC」と銘打っています。先ほどのアインシュタインの言葉のような教育の実現が、「4C」に込められています。

〇本校も毎年2学期に行う「柏市学力・学習状況調査(生徒アンケート)」を分析し、生徒一人ひとりの強みと弱みをはじめ、学級・学年・学校・学区全体、そして柏市全体の強みと弱みを,同じ尺度で測れるようにしています。

〇明日から期末テストですが、これはあくまでも知識の定着を測るものです。しかしその準備をする中で、生徒たちは、4つの力を徐々に蓄えていると信じています。

須藤昌英