R7_富勢中日記

2月25日(火)見方・考え方を身に付けることの重要性

〇1学年数学を担当していた宗形教諭が先週から産前休暇に入り、私が4クラスの数学の授業の一部を来月まで担当しています。ただし宗形教諭は授業で行う教科書の内容をすべて終えていますので、私は1学年の内容を復習や補強をするようなスタイルで授業を行っています。

〇最初の授業では、「算数と数学の違いは?」から入りました。小学校の算数は実生活を基盤とした具体的な数理(長さ、重さ、広さ・・・)、を対象としますが、数学はそこから余分な概念をあえて除きもっと抽象的な世界でイメージすることの違いがあります。

〇まず先週行われた「千葉県公立高等学校入学者選抜」の数学問題の最初を提示しました。これは1年の学習なので、配点は5点です。生徒は「え~」と驚いていました。この他に図形の問題でも1年生で解答できるものがありますので、「君たちも2年後には受検しますが、特に数学は学習内容を積み上げする特徴のある教科なので、コツコツと復習をして土台を固めることを心掛けてください」と話しました。

〇普段から人間は思い込みで生きています。「〇〇だから●●だ」と、自分の経験や人の意見を信じて物事を判断しています。ただ時々、「本当にそれでいいのか?他に考えはないのか?」を疑ってみることも大切です。数学は別の見方や考え方がないか・・と思考を広げることに楽しさがあるので、そのことも触れてみました。

〇また計算の決まりとして、乗除法は加減法よりも優先して計算をするという約束は知っていても、「どうしてそうしなければならないの?」と問われると、「どうしてだっけ?」になります。時々それも振り返ってみることで、計算の本質がつかめ、計算ミスも防げます。法則や規則の根底をつかめるようにしてもらいたいと思っています。

〇1時間を通して、「数学的な見方・考え方の重要性」にふれ、多角的・多面的な見方をするためには、「本当にこれは正しいのか?」「この他に方法はないのか・・・」などを常に自分に問いかけることを生徒達には伝えました。

〇数学だけでなく全ての教科にはそれぞれ特有の「見方・考え方」があり、授業の内容を学習することを通して、その「見方・考え方」を身に付けさせるようにすることが大切です。年月が経つと、やがて学習内容は剥がれ落ちていきますが、見方・考え方はいつまでも残り、その人の思考の基盤となります。

須藤昌英