創立79年目 学び成長し続ける富勢中
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2月14日(金)小惑星が地球に衝突する?と宇宙への憧れ(その2)
〇昨日の強風には閉口しました。乾燥しきった土埃がそこら中に舞い上がり、玄関や窓を閉めてもどこからか廊下や教室に入り込み、朝に清掃した意味がなくなるくらい汚れてしまいました。
〇また昨日は、窓拭き業者による清掃がありましたが、始まってすぐに業者の方が職員室に来て、「命の危険があるので、作業は後日に延期させてください」との申し出がありました。確かに4階まである校舎の窓を拭くのは、プロでも危険だと思います。
〇私も昨日は数回うがいをしたりいつもよりも入念に手洗いしたりしました。どこか喉がガラガラして目もいつもより乾燥気味でした。花粉症の生徒に声をかけると、「つらいです」と言っていました。受験生の体調が悪くならないように・・と願います。
〇その分今朝の校庭は穏やかで、いつもよりも多くの鳥の鳴き声が響いていました。春は近づいています。ただ今朝の清掃の時間は、いつもより生徒たちに頑張ってきれいにしてもらわないといけません。
【昨日の小惑星(隕石)については、まだ書きたいことがありますが、この先はやたら長いので、興味のない方は読み飛ばしてもらってけっこうです。】
〇45年前くらいの高校生くらいの時に、もう一つの興味深い学説を知りました。それは「地球の生命の起源は、隕石によってもたらされた」という仮説です。
〇その説によると「誕生してしばらく経った頃の地球に存在していたのは水、アンモニア、二酸化炭素などの無機化合物ばかりで、生命の元となるアミノ酸やDNA、RNAを構成する核酸塩基などの有機物は無かった。それが隕石が地球に衝突したことで、それらの元素がもたらされた」というから驚きです。
〇もしこの地球外の宇宙から我々生物の起源がもたらされた説が正しいのであれば、そもそも私たちは「地球人」というよりも「宇宙人」だということになります。高校生の私は常識を疑うことをこのことから教わりました。
〇その話とも関連しますが、宇宙を考える一つの材料として、「地球カレンダー」というのがよく知られています。簡単に言えば、地球の約四十六億年におよぶ歴史を一月一日から始まる一年(365日)に見立てたものです。
〇地球ができて一億年が経った頃、地球カレンダーでいうと一月十二日に月と地球が分かれたというのが宇宙学会では定説のようです。原因は大きな隕石が地球に衝突したからで、この時にまっすぐに垂直だった地軸が23.4度斜めにずれたそうです。そのおかげで今の春夏秋冬の四季が生まれたのです。
〇ここではなぜ地軸がずれると四季ができるのかを説明しませんが、丁寧にその理由をたどると、「なるほど!」と納得できます。
〇四十一億年前、地球カレンダーの二月九日に水ができたそうです。三十八億年前、地球カレンダーの二月二十五日、最初の生命(微生物)が生まれました。二十七億年前、五月三十一日で酸素ができました。
〇酸素というと体に必要なものと思いますが、もともとは有害な毒でした。シアノバクテリアという微生物が水を分解して酸素を出し、この酸素が大量に発生したことによって、シアノバクテリア自身も死んでしまったようです。
〇自分で出したものが、自分に降りかかってきたということは、ただいま人間がたくさんのプラスティックなど生み出して使っていますが、それによって環境や人体に悪い影響を与えているのと同じようだなと感じます。
〇二十四億年前、六月二十四日、マイナス五十度という氷河期だったのでそうです。二十一億年前にあたる七月十日に細胞に核を持つ真核生物が誕生し、これによって生命に多様性が生まれたそうです。
〇十一億年前にあたる九月二十七日、多細胞生物が生まれました。六億年前にあたる十一月十四日、オゾン層が形成されて、この厚さわずか3mmのオゾン層によって有毒な紫外線を遮ってくれるようになりました。
〇五億年前にあたる十一月二十日、生物が多様化して魚類が現われ、四億二千万年前、十一月二十八日頃、魚類から両生類に別れて陸にあがるようになりました。
〇受精卵が胎内に宿って一月ほどたつと、受精卵が魚類から両生類、は虫類、哺乳類へと進化を遂げてゆくので、出産前のつわりが起きる頃というのは、海から陸にあがるときだという話は知っていましたが、深い話です。
〇三億年前の十二月三日昆虫が現れ、二億五千年前の十二月十三日、恐竜の時代になりました。また最古の哺乳類はネズミのような小さいものだったそうです。恐竜に襲われないように、夜行性になっていたそうです。今も哺乳類の七十%は夜行性とか、人間にも夜行性があるのは、この頃の名残りなのでしょうか。
〇十二月二十六日に鳥類が出て、十二月二十七日あたりから哺乳類が繁栄しました。四百万年前、十二月三十一日午後四時になって、ようやくアウストラロピテクスが現われました。今の人、ホモサピエンスは午後十一時四十分頃なのだそうです。
〇午後十一時五十八分五十二秒から農耕牧畜が始まったそうです。五十九分三十秒になって世界の多くの宗教が始まりました。五十九分五十八秒で産業革命、地球カレンダーではたった二秒でこれだけの産業を発達させたといえます。
〇人生百年といっても地球の歴史では、たったの0.2秒なのだそうです。ただし地球誕生の前の宇宙創始は、今から百三十八億年前ですので、さらにその上をいく壮大さです。
〇強風がたった一日吹いただけでも右往左往している我々も、もう少し視点をあげていく必要がある?と感じます。
須藤昌英
【誕生から46億年経った地球】