校長雑感ブログ

10月20日(木)柏市PTA連絡協議会研修会での学び

〇今朝はこの秋一番の冷え込みで、初めて正門前の「富士見坂」から黒いシルエットの富士山が見えていました。空気が乾燥してくる季節が近づいています。

〇先日、アミュゼ柏で行われた柏市PTA連絡協議会主催の研修会に、本校PTA会長の神長さん、副会長の下村さんと私の3人で参加してきました。講師は「思春期子育てアドバイザー」の道山ケイさんでした。道山さんは元中学校教諭で、その後自分の体験から、思春期子育て法(愛情バロメーター理論・仲良し貯金理論)を確立し、年間300組の親子を主に親子関係の改善に向けてサポートしていらっしゃる方で、著書も数冊あります。以下に2時間の講演会の要約を書きます。

・子どもの9割は、「自分の親は自分を理解してくれていない」と感じている一方で、親は「自分は子どもに十分に愛情をかけている」と思っており、この意識のズレが様々な問題行動の背景にある

・子どもは失敗からしか学べないので、親は子どもが失敗したときだけ助ける、しかし「人に迷惑をかける、人を傷つける、法律を破る」ような場合は、その場で躊躇なく叱るべきであること

・思春期の子どもは自分の感情を完全にコントロールできないので、親は遠くから見守りつつ、いつでも助けられるような距離感をもつこと

・子どもは物を与えられてもあまり感謝しないが、「子どもの好きな料理をつくってあげる」など、あえて時間や手間のかかることには感謝の心がわく

・親子関係が良好になる方程式は、「子どもが望むことをして、子どもが望まないことはし過ぎない」ことに尽きる

〇私が一番参考になったのは、「母性と父性の違い」のところです。配付された冊子から引用させてもらいます。

・母性とは無条件の愛情(保護)で、子どもが何か要求をしてきたときに「いいよ」と言って要求を叶えてあげること。それに対し、父性とは条件付けの愛情(干渉)で、子どもが何か要求してきたときに、「〇〇をやったらいいよ」とか「それは〇〇だからダメ」とか条件をつけて対応すること。

・子育てにおいて母性と父性は両方重要。母性が欠けると子どもは親のことを信頼できなくなる。父性がないと子どもは善悪がつけられない人間になる。親は子どもに対して、この2つのバランスよく与えていく必要がある。子育てが上手くいかないときは、どちからがかけていることが多い。

〇私もこれまで28歳(長男)、25歳(二男)、21歳(長女)の子育てをしてきましたが、これを聞いて、もう過去に戻ってやり直すことはできないので、「今からでもできることはないか?」と考えるきっかけをもらいました。

須藤昌英