校長雑感ブログ

11月17日(木)期末テスト1週間前(1・2学年)

〇来週の24日(木)と25日(金)は、1及び2学年の期末テストが行われます。すべての学習の基本は、「まず覚えられる範囲で基礎的な事項を覚えつつ、次に理解できた事項を確実にいつでも使える知識にする」ことです。脳の海馬については前にも書きましたが、テスト準備の期間中もしっかりと睡眠を確保し、海馬の活躍に期待するのが鉄則です。

〇昔から「一夜漬け」つまり直前に詰め込むやり方の是非が議論されてきましたが、「一夜漬け」のようなものを「集中学習」と呼ぶに対し、逆に毎日コツコツ勉強することを「分散学習」といいます。ただし「分散」とは注意力が散漫で集中していないという意味ではなく、時間を区切って少しずつ行うことです。また学習とは、「ものごとの関連性を習得すること」でもあり、今まで独立していた事実が頭の中でつながることです。簡単な例では、「GO」と「行く」のように、英語と日本語の意味の結び付けを行うことがあげられます。このつながりを強固にするには、繰り返し「学び続ける」しかありません。

〇「上手に覚える」ような成功を導き出すためには、それだけ多くの失敗が必要で、記憶とは「失敗」と「繰り返し」で形成・強化されます。何度も失敗すると、それでやる気がなくなっていきそうになりますが、その解決策の一つが、「得意な面を活かして学習する」ことです。苦手な教科は誰にでもあるもので、その苦手分野でクヨクヨせず、逆に得意を素直に活かすと、全体として成績が上昇することが知られており、教育心理学では「特恵効果」といいます。

〇これはテスト当日にもあてはまります。、テストを受けている際中も、自分の得意な問題から手を付け、そこから自信がつくと、やる気や集中力が高まります。よく食事で、「美味しいものを最後に食べる」「美味しいものは最初に食べる」のような話がありますが、学習については圧倒的に後者が有利で、「得意なものは最初にとりかかる」です。

須藤昌英