創立78周年目 学び成長し続ける富勢中
文字
背景
行間
5月7日(土)時間泥棒(どろぼう)
〇1年半前くらいに心療内科医の海原純子氏が、毎日新聞の連載「新・心のサプリ」の中で、「時間どろぼう」という話をしていました。海原さんは医師でもあり歌手でもある異色の方です。
〇海原さんは毎日仕事や歌と忙しく活動する中で、「時間を大事にしたい」と書いています。それには「時間どろぼう」から身を守ることが必要だというのです。「時間どろぼう」とは何かというと、たとえば「とくに見たくもないテレビをだらだら見ている」「ネットサーフィン」など。更に「人のうわさ話や悪口」「後悔で自分を責める」なども入るそうです。極めつけは本当は嫌なのに、悪く思われたくなくて無理に出席する各種の会合なども「時間どろぼう」になると指摘します。「なるほどな」と思いました。こういうことが貴重な時間を無駄にしてしまうと新しい視点を知りました。私にもおおいに心当たりがありますし、特にコロナ禍以前は多かったと振り返ります。
〇また海原先生は、時間どろぼうの目安になるのが、「自分が主語になっているか否かだ」と続けます。それゆえたとえ同じように「だらだら過ごす」のでも、自分自身で「今日は一日ボーと過ごしたい」と思って過ごすのなら、時間どろぼうの被害にあっていない。受け身で過ごす時間は、「時間どろぼう」の被害にあうことが多く、「自分が主語になっていて、明確な気持ちで行動する時間は、時間どろぼうの被害を受けることはない」と書いていました。
〇また先日紹介した、横浜創英中学・高等学校の工藤校長もそれに関連しては、「自主性が育っていない生徒は、そもそも自分のタイムマネジメントができない。色々とやるべきことがある中で、優先順位をつけられない。人から指示されたことはできるが、自分でタイムスケジュールをたてようとはしない」と指摘しています。でもこれは大人も一緒だと感じます。
〇そうなると、時間に追われたり時間に使われたりしないように、つまり「時間どろぼう」の被害に遭わないようにするには、「自分が主人公となっているかどうか」「目の前のことに自主的な取り組んでいるか」に気をつけなければならないということでしょうか。
須藤昌英