校長雑感ブログ

4月19日(火)ミラーニューロンと共感

〇2年くらい前、ちょっとしたきっかけから「ミラーニューロン」という言葉(概念)を知りました。直訳すると、「鏡のような神経細胞」となります。

〇人間など高等な霊長類の脳には、「ミラーニューロン」という細胞があるのだそうです。これによって、お互いは、相手の行動をわが身のことのように置き換えることができるのだそうです。

〇たとえば、相手が笑っているのを見ていると、ミラーニューロンを通してなんとなく自分も楽しい気分になるというのです。また逆に、相手が怒っているのを見ると自分も怒りたくなるというはたらきをするそうです。

〇人間の「共感」というものには、この「ミラーニューロン」が関わっているというのです。たとえば、「両親が楽しそうにしていると、それを見ている子どもはミラーニューロンを興奮させて「楽しそうだ」と感じて、まねをします」と書いてありました。

〇もっともこの「ミラーニューロン」は、決して良いことばかりではないようです。 「ドメスティックバイオレンス(DV)は遺伝するように見えるけど、実はあれは行動パターンをまねしているだけなんだ」ということです。「DVは先天的に遺伝するのではなくて、お父さんやお母さんが子どもにDVをすると、ミラーニューロンを通して子どももDVをするように脳が変わっていく」のだというのです。

〇子どもはどこか親に似たように育っていくのは、ミラーニューロンの働きだそうです。私も息子2人と娘1人を育ててきました。3人とも成人して、もう親の影響など及ぼないと思っていますが、幼いころから一緒に住んでいた事実は上記のようなことを今でも引き起こしているのかと思うと、なるほどと思います。

〇昔から「子どもは親の鏡」ということわざがあります。私も人の親として、今更ながら、自分を正していかねば・・・と思います。

須藤昌英