校長雑感ブログ

5月1日(日)5月に入りました

〇このところの雨の多さと晴れれば強い日差しがあることで、学校敷地内のあちこちの雑草もその勢いを増しています。その雑草と争うように、3月頃から未だに、タンポポが群れをつくって咲いている場所もあります。

〇教育者でもありました詩人の坂村真民さんは、多くの詩を残しています。1909年(明治42年)1月6日生まれで、その後四国に移住して活動、2006年(平成18年)12月11日永眠(享年97才)。

〇四国の甲子園常連校で高校野球の監督だった上甲正典さんが、よく生徒に「念ずれば花ひらく」という言葉を口癖のように話していたことは昔から知っていましたが、その言葉はいったい誰の言葉なのかは十年前くらいまで知りませんでした。その言葉の出所が、坂村真民さんでした。

〇坂村真民さんの詩の中で、冒頭のタンポポに係る詩があります。2つ紹介します。

【タンポポ魂】

踏みにじられても

食いちぎられても

死にもしない

枯れもしない

その根強さ

そしてつねに

太陽に向かって咲く

その明るさ

わたしはそれを

わたしの魂とする

【たんぽぽのように】  

わたしはタンポポの根のように

強くなりたいと思いました

タンポポは

踏みにじられても

食いちぎられても

泣きごとや弱音や

ぐちはいいません

却ってグングン根を

大地におろしてゆくのです

わたしはタンポポのように

明るく生きたいと思いました

太陽の光をいっぱいに吸いとって

道べに咲いている

この野草の花をじっとみていると

どんな辛いことがあっても

どんなに苦しいことがあっても

リンリンとした勇気が

体の中にあふれてくるのです

わたしはタンポポ゚の種のように

どんな遠い処へも飛んでいって

その花ことばのように

幸せをまき散らしたいのです

この花の心をわたしの願いとして

一筋に生きてゆきたいのです

〇一つのタンポポからこれだけ多くの言葉を紡ぎ出すのは、さすが詩人だと思いますが、幾つかの言葉に自分と重ね合わせて、深い意味を考えることもあります。爽やかな時節ですが、コロナの収束とウクライナやミャンマーなどの紛争の終結について、一日でも見通しがもてるようになってもらいたいです。

須藤昌英