R7_富勢中日記

2月13日(木)小惑星が地球に衝突する?と宇宙への憧れ(その1)

〇昨夜は満月が一晩中空で輝いていました。地球から見たとき、月と太陽が正反対の方向にあると満月になりますので、満月は夕方太陽が西に沈むのと入れ替わりに東の空に昇ります。一番身近に宇宙を感じる場合です。

〇最近ちょっと怖いですが、宇宙のイメージが一気に広がるニュースを聞きました。その見出しが「新発見の小惑星、地球衝突の可能性が『2.2%』に上昇と欧州宇宙機関が発表」でした。

〇去年末に発見された小惑星が、「現時点で7年後に2.2%の確率で地球に衝突するおそれがある」と推定され、今後も注意深く観測を続けるそうです。

〇この小惑星の直径は40メートルから90メートルとみられ、2032年12月22日に2.2%の確率で地球に衝突する可能性があるということです。

〇常に欧州宇宙機関では、地球に近づく可能性がある1700以上の小惑星を追跡しリストにしていて、今回の小惑星は、現時点で潜在的な衝突の可能性がもっとも高くなっているそうなのです。

〇この大きさの小惑星は数千年に1度の割合で地球に衝突していて、衝突した場合、地域に深刻な被害を与えるおそれがあるということです。想像すると恐ろしいです。

〇2022年に「NASA=アメリカ航空宇宙局」が小惑星などが仮に地球に衝突すれば大きな被害が出るおそれがあるため、小惑星に探査機を衝突させ、軌道を変える実験を行ったニュースの時も、私は「そんな時代になったのか」と衝撃を受けました。

〇小惑星(隕石)と聞くと、中学生くらいの頃、過去に繁栄していた恐竜が絶命した最有力な原因として、「隕石衝突説」があるのを知りました。私は恐竜が大好きとまではいきませんでしたが、今繁栄している人間も、「もしかしたら恐竜と同じ運命に・・」と当時はけっこう真剣に考えたのを覚えています。

〇近年の学術誌によると、ティラノサウルスやトリケラトプスの恐竜、翼竜や海竜などの爬虫類を絶滅させた隕石は、6600万年前に木星の向こう側からやってきて、直径10キロを超える大きさだったとされています。

〇この巨大な岩の塊はもともと地球の近くを周回していたのではなく、太陽系をはるばると旅してきた後、地球に衝突したというからスケールの大きな話です。

〇その巨大クレーターは、現在のメキシコ沿岸の海底にあるそうで、衝撃時には大規模な灼熱の波が発生し、何千年も続く冷たい冬が訪れ、そのせいで恐竜を含む既知の生物の70%超が絶滅したことが判明しています。

〇ただし恐竜などはこの時にほとんどが絶滅しましたが、恐竜の一つのグループである鳥類は生き延びていること、そして今も繁栄を続けていることも注目すべき点だと私は思います。「その生死の違いを分けたものはなんだったのか?」を想像することも楽しいです。

〇地上で生活していると、この地球が宇宙にポカリと浮かんでいることはほとんど実感としてありませんが、隕石が衝突するということは、間違いなくそれが事実であるという裏付けになります。

〇また常に地球が太陽の周りを公転しつつ自転していることは知っていても、地球が実際に宇宙空間を時速11万キロメートルというものすごい速さで動いていることは容易に想像することは難しいです。

〇ただこ確かに宇宙に関する知識をもつことも大切ですが、それ以上に宇宙の雄大さ、美しさ、神秘性を感じることができれば、少なくとも日常の些細な出来事など気にしなくなります。

〇結局、宇宙や自然は決して人間のために存在しているわけではなく、人間がその空間を「間借り」して生きているだけなのでしょう。

〇ある方が興味深いことを教えてくれました。私たちが空を仰いで宇宙だと思って見えている星空というのは、宇宙の3%程度で、残りの97%はわかっていないそうです。

〇この97%と3%の割合は体内でも共通らしく、六十兆あると言われる細胞のことも97%とはくわしくわかっていないのだそうです。また脳も全能力の3%しか使っていないというのです。不思議です。

〇近くの筑波研究学園都市には、宇宙開発の最先端を学ぶにふさわしい宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センターがあります。ホームページには臨時展示室の見学予約サイトもあり、1度行きたいと思ってきましたが、まだ実現していません。

〇また中学生の中には、宇宙が大好きで将来はロケットの開発や宇宙飛行士に憧れている子がいます。未知なることへの興味とそれを探究したいという意欲は応援したいものです。

須藤昌英

【筑波宇宙センター】