校長雑感ブログ

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6月23日(金)記憶の強化

〇来週火曜日からの期末テストに向けて、今日から部活動等の朝や放課後の活動は行っていません。特に1年生は初めての定期テストですので、準備に戸惑っている生徒もいることを考え、学年の職員で丁寧に指導しています。

〇生徒たちは今、期末テスト準備として、4月からの授業内容を教科書やノート・ワークを使って復習しています。これは記録したことと自分の記憶をすり合わせたり、より正確な記憶を強化したりする作業といえます。

〇東京大学大学院の池谷裕二教授(薬学者、脳研究者)は、著書「受験脳の作り方―脳科学で考える効率的学習法」で、次のような指摘をしています。

「人の脳の海馬という部分は、神経細胞の結合をつくる役割を果たしており、『短期記憶から長期記憶』へと情報をつなげる中期記憶を担っています。海馬に入ってきた情報が溜まっている期間は、情報の種類によって異なりますが、短いと1か月程度です。海馬は情報を1か月かけて整理整頓し、『何が本当に必要な情報なのか』を選定しています。一日のうちに、新しい知識をあまりにもたくさん詰め込むのは避けたほうがよいですし、そもそも勉強は「復習」に主眼をおくべきで、覚えられる範囲をストレスなく覚えること、これが記憶の性質に適した学習方法です。比でいうと、『予習:学習:復習=0.5:1:4』が理想的です。」

〇さらに、「心理学者ビネーは、脳は入力よりも出力を重要視しています。海馬に『この情報はこれほど使用する機会が多いのか、ならば覚えねば』と判断させること、つまり「詰込み型」よりも「知識活用型」の方が効率的だということです。ならば教科書や参考書を何度も見直すよりも、問題集を何度も解く復習法の方が良いでしょう。」

〇要するに、授業で得た知識をただ漫然と覚えようとするだけでなく、口で言ったり手で書いたり、問題集でおさらいすることで、短期記憶の中から繰り返しアウトプットしたものだけが、長期記憶となり、すぐに忘れにくいものになっていくようです。

〇生徒たちの努力が実を結びますように・・と祈っていますが、むやみやたらに復習するのではなく、上記のようなポイントを押さえた方法を試してほしいと思います。

須藤昌英

 

6月22日(木)夏至が過ぎるといつ梅雨明け?

〇昨日は夏至でした。ご存じのとおり、「夏至」とは、二十四節気のうちの一つで、「太陽の中心が夏至点を通過し、北半球では一年の中で昼の時間が最も長く、夜の時間が最も短くなる日のこと」です。

〇3年生の修学旅行の最後は、東京駅からバスに乗り換え、学校で解散となりましたが、夜7時を過ぎてもまだほんのり明るい空をバスの車窓から見ていました。全員が無事に帰ってこられたことの安堵感から、いつもとは少し違う夕景に見えました。ただ梅雨明けも近いというニュースも聞くと、これからいよいよ本格的な夏となってくることも頭をかすめ、熱中症なども対策も再確認する必要がある・・と感じました。

〇修学旅行で気になったのは、奈良や京都で多くの外国人観光客をみましたが、彼らは全員マスクを着用しておらず、着用しているのは修学旅行生を含む日本人のみだということです。本校生徒も気温が30℃を超えた屋外でマスクをしており、こちらから「暑いから外していいよ」と言っても、「はい」と返事はあるものの、食事以外はそのままでした。果たしてこれからどのような声かけをしていけばよいものか・・・。

〇3日間も学校を留守にしていると、朝のうちは通常の感覚をとりもどすのに時間がかかりました。まず3日間で溜まっているメールをチェックしたのですが、この時期は毎日のように会議があったりそのための資料などが事前に送られたりしていますので、それらに目を通すだけでも一苦労でした。

〇また留守中にあった校内の出来事の報告を職員から受けましたが、いつもその事実や背景などを聞きながらその報告内容を整理しています。そしてその後の対応方針や方法を一緒に考えるのですが、3日間修学旅行のことに集中していたせいか、いつものように即座に判断することができないことに自分自身への焦燥感がありました。

〇3年生は先日の日曜日に登校し、修学旅行の事前確認を行いましたので、今日は振替休日(代休)です。校内をまわると、1・2年生は来週の期末テストに向けて、真剣に授業に参加していましたが、3年生がいないこともあり、いつもよりひっそりしていました。また明日から全学年がそろい、活気が戻ってくることでしょう。

須藤昌英

修学旅行第三日を振り返って

〇18日の前日指導の集会では、私から生徒たちに、「この修学旅行で、君たちには十分に楽しんでもらいたいと思う一方で、二泊三日の合計60時間がすべて楽しい時間ばかりというわけにはいかないと思います。なぜなら集団でしかも学校以外の不慣れな場所で、活動&生活するということは、裏を返せば、気を抜く時間がない(一人の時間がない)ことになります。つまり全員がそれぞれある程度の我慢をしたり窮屈な思いをしたりすることも出てきます。ましてや160名の生徒を私も含めてたった12名の職員で引率しますので、君たちへのお願いとして、当日発生したトラブルに対して、まず自分たちで問題解決を図ってほしい」と伝えました。また「その問題解決をリーダー一人に任せっぱなしにせず、その他の人がリーダーを支えるフォローアーとして自覚して下さい。特にトラブルが起きても、その場はあえて黙っていて、あとから『本当は私は~だと思っていた』だけは避けてほしい。それは一生懸命やっている仲間に失礼にあたると思います」と少し強めに続けました。生徒たちがその事をどこまで意識してくれたかは、今は把握できませんが、明日の代休明けの金曜日から、この二泊三日で彼らの成長した面をみるのが楽しみです。

〇三日間、ありがとうございました。帰りましたらどうぞお子様のお土産話を、めいっぱい聞いてあげてください。

須藤昌英