令和5年度まで

授業風景 ~静と動~ (4年生)

今日は4年生の教室で行われていた授業の様子をお送りします。

学習内容も,その様子も,対照的な2つの授業をとりあげましょう。

まずは英語活動から。

廊下を歩いていると,なにやら大きな歓声が聞こえてきました。

どうやらゲーム感覚の表現活動のようです。教室に入ってみました。

今日の学習問題は…

「(学校の中で)自分が気に入っている場所を伝えたり紹介したりしよう」

となっていました。子どもたちの手元には,プリントが置かれています。

のぞいてみますと,「class room」「teacher's office」「school principal's office」と,

様々な教室について英語表記がされています。子どもたちは英語でじゃんけん!

「Rock, paper, scissors, go!」

じゃんけんに負けた人が聞きます。

「What's your favorite place ? 」

勝った人は好きな部屋の名前を答えます。

「My favorite place is the lunch room .」

そして,勝った人はその部屋の絵に丸をつける権利を得ます。

最終的に丸の数が多かった人が勝ち,というゲームでした。

英語は習うより慣れろ。特に小学校段階ではそのことが重視されています。

ですから,ゲーム感覚で英語表現に親しむ活動が展開されるわけです。

これなら,外国語に対する緊張も抵抗もなくなり,楽しく英語に親しむことができますね。(^^♪

さて,こちらは打って変わって,論理的な思考が要求される少数の割り算の授業です。

学習問題は「小数の割り算のあまりの大きさについて考えよう」です。

(扱っている内容はかなり高度です。でも,そんなに楽しくはなかな…

 それなのに,どうですか。授業に臨む,この真剣な姿!!)

今日の素材となる式は「46.7÷3=」です。

「筆算上は,商は15,余りは17」となります。

この余りをどう扱うのかが授業の焦点になります。

「わられる数が46.7なのだから,余りは17ではなくて,1.7だと思います。」

同様の意見が次々と子どもたちの口から発せられます。

(子どもたちの表現力が素晴らしい。自分の言葉で最後までしっかりと説明します。)

そう思ってみていますと,先生はさらに子どもたちに問いかけます。

「ということは,この17というのは,何が17個集まったものだと言えますか?」

ここでも,ほぼ全ての子どもたちの手が挙がります。

「0.1が17個です。どうですか。」「同じです。」

算数の学習は,「既習事項がどれだけみについているか」が勝負です。

このクラスの子どもたちはすごいです。担任から発せられる問いに,次々と答えていきます。

既習事項がしっかりと身についている証拠です。

(この後,余りのある割り算の検算へと授業はよどみなく進んでいきました…)

今日は2つの授業風景を紹介しました。

思考を研ぎ澄ませ,論理的に考え進める算数の授業風景を「静」とするなら,

活気ある中で繰り返し練習しながら英語に親しんでいく姿が「動」でしょうか。

いずれも,学びの質が高い,素晴らしい授業でした。