令和5年度まで

日本人の心(3・6年生)

小学校の国語の学習では,1週間に1回程度,「書写」の授業があります。

「書き」「写す」ことに特化した授業ですね。

仏教にも「写経」があります。

写経は本来,仏教における修行の一つです。

精神を集中させて文字を書き写すことで,怒り・妬みなどの邪念が払われ,

心が安定します。書き写すことそのものが心の浄化につながるというわけです。

実は,子どもたちの書写も同じです。

他の授業と違い,文字を書き写すことそのものが学習です。

ただそれだけのことなのですが,教室はしんと静まり返り,子どもたちは黙々と筆を動かします。

傍から見ていても,子どもたちの集中力が高まり,心が落ち着いていく様子が分かります。

前置きが長くなりました。子どもたちの書初めの様子をのぞいてみましょう。

 3年生の課題は「ふじ山」です。4月に習字を始めたばかりの子どもたち。

どうですか,この真剣な姿勢。そして力強い文字。立派でしょう。(^^♪

中にはこんな子どもも…。難しい字だけ選び,徹底的に練習していました。

こういう工夫ができる子は素晴らしいですね。

指導する先生も,筆を動かす子どもたちも,真剣そのものです。

一方こちらは6年生。

課題は「初春の空」かなりの高難度です。

どうですか,この雰囲気。水を打ったような静けさです。

筆使い,字のバランスと美しさ。6年生は段違いです。

正に継続は力なりですね。(^^♪

年中行事として,古くから伝わる「書初め」。子どもたちが取り組む真剣な姿を見て,

改めてかけがえのない日本の文化なのだなと感じました。