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尊重するということ

1学期がスタートして,どのクラスでも行われるのが,「係活動」の分担です。

5年生の教室でも,「係決め」が行われていました。

ところが,教室から外れて,何やら廊下で肩を寄せ合っている二人の男の子がいました。

それがこの写真です。

なにをしているのでしょう。

このクラスには,中国からの転入生が来ました。

彼は,まだほとんど日本語を理解することや話すことができません。

そこで,クラスメイトの一人の子が考えました。「翻訳ツール」を使えばいいのではないかと。

そうなんです。

中国から来た友だちのために,この子は翻訳ツールを使って係活動について説明しようとしているのです。

日本語がわからず不安でいる友達も,こんな風に自分のことを気遣ってくれる仲間がいて,どんなに心強いことでしょう。

担任の先生は,このことを知っており,少し距離をおいて,そっと見守っていました。

そして,子どもだけでは解決できそうもない場面だけ,さりげなく近づいてきて,アドバイスをしていました。

中国から来た仲間のために自分のできることを試みる男の子。その子たちをそっと見守る先生。

これが正に「他者を尊重する」という姿だなと,2人のぎこちないやりとりを見て、胸が熱くなりました。