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福祉の種をまこう(4年生)

4年生は,総合的な学習の時間に「福祉の種をまこう~ふだんのくらしをしあわせに~」

というテーマで学習をしています。

はじめに,「障害とは」「福祉とは」という観点で概要を学び,

その後,「聴覚障害」「視覚障害」に焦点をあてて,学びを深めてきました。

「知る」ことは学びのスタートとなります。相手のことを知らずして,理解することはできません。

しかし,知ることだけでは,理解ににも限界があります。

そこで,さらに「障害」と「福祉」への理解を深めるために,

4年生の子どもたちは新たな「出逢い」と「体験」をすることとなりました。

ゲストティーチャーとしてお呼びしたのは,「柏市心身障害者福祉連絡協議会」の方々です。

皆さんは「障害者の福祉向上」「障害者の社会参加」を目指して日々活動をされています。

今回は,子どもたちの「障害理解」を深める手助けをしていただくために,柏八小にお越しいただきました。

さっそく,特別授業の様子をのぞいてみましょう。

<フルーツバスケット>

「もしも視覚障害者の人が,『フルーツバスケット』をしたらどうなるのか」

子どもたちは,体験を通して,相手の立場を思いやり,考えを深めていきました。

子どもたちにとって,目が見えていることは「当たり前」です。その当たり前の前提がなくなったら…。

協議会の方がファシリテーターを務め,子どもたちはフルーツバスケットを体験しました。

まずは,普段通り,目が見えている状態で行います。当然スムーズに楽しめます。

次に,クラスの3分の1の子どもがアイマスクをして同じフルーツバスケットを行います。

子どもたちは,「見えない世界」を,おそらく生まれて初めて体験します。

当然,いつも通りには楽しめません。

ここで,ファシリテーターの方から問いかけがありました。

「どうすれば,目の不自由な人も一緒に楽しむことができるかな。」

子どもたちは考えます。

「目の不自由な人には声をかけてあげればいいのではないか」「手を引いてあげたらどうだろう」

「目の見える人もアイマスクをしてみんなが見えない(対等な)状態にしてゲームをしたらいい」

子どもたちからはたくさんの考えが出てきました。ここは,クラスによって意見が分かれる所でした。

その後,クラスで話し合った方法で,再度フルーツバスケットを楽しみました。

相手の立場を考えて,ルールや環境調整を行えば,様々な立場の人が同じゲームを楽しむことができる。

慣れ親しんだ身近なゲームを通じて,子どもたちは学ぶことができたようです。

<体験談を聴く>

この時間は,3人の視覚障害者の方から,視覚障害となった経緯やその時の衝撃や複雑な想いを含めて、個人の物語を語っていただきました。

「私は,ある日朝目覚めたら目が見えなくなっていました。」

「私は,徐々に視野が狭くなり見えなくなっていきました。」

「私の子どもは生まれながらに視覚障害がありました。これまで大切に育て,今こうして元気に成長しました。かけがえのない大切な存在です」

「目が不自由なことで,不便なこともあるけれど、楽しいこともあります。」

「目が不自由になったからこそ得られたものもあります。」

どの方のお話も,子どもたちの心に響く貴重な内容ばかりでした。

 ここで,子どもたちからの質問に答えていただく時間がありました。

「点字はどのようにして,いつから習い始めたのですか。」

「目が見えない中で,リモコンのスイッチはどうやって操作するのですか。」

「料理はどうやって作るのですか。」

「物を失くした時はどうやって探しますか。」

1つひとつの質問に,ゲストティーチャーの皆さんは大変丁寧に答えてくださいました。

<視覚障害(白杖)体験>

体育館では,目の不自由な方たちの普段の生活を体験するために,「視覚障害体験」を行いました。

子どもたちは2人1組になります。

1人はアイマスクを装着して視覚障害者役,もう1人はサポート役となりました。

コースには,段差があり,坂道もあります。

様々な障害物がある中,サポート役のリードの元,一歩一歩進んでいきます。

コースの最後には,点字ブロックも用意されていました。

点字ブロックがあることによる安心感も子どもたちは体験していました。

<子どもたちの感想>

盛りだくさんの3時間でした。子どもたちにとって,どんな気づきや学びがあったのでしょうか。

最後に,子どもたちの感想をお伝えします。

〇体育館で(視覚障害の)体験をしたとき,すごく難しくて,少し怖かったです。でも,目の不自由な人は,隣に人がいなくても普通に歩けていることを知り,これからは,困っている人がいたら,できるだけ声をかけてみようと思いました。

〇目の見えない人には親切にして,助け合うことが大切なことがわかりました。階段では,「下りか上りか」を伝えたり,サポートする時はゆっくりと歩いたり,白杖を上げていたらSOSだから,「私の肩に手を置いてください」とか声をかけることが大切だということがわかりました。

〇目の見えない人にとっては白杖が1番大切。どこに何があるかわからないと不安になるかもしれないと思った。フルーツバスケットをするときには,みんなで協力して呼びかけたり,音を立ててあげたりすると,目が見えない人にとってはすごくわかりやすい事がわかった。目の見えない人を助ける時に1番大切なことは,相手に合わせる思いやりだと思いました。

〇朝起きて急に目が見えなくなったり,だんだん目が見えなくなったりと,目が見えなくなるということは大変だなと思いました。今日,目が見えない人の体験をしてみたら,何も見えなくてこわかったです。でも,白杖があったりガイドをしてくれる人がいると安心でした。目が見えない人はいつも大変なんだなと思いました。

〇私は,白杖を使う体験で,「目が見えないってこういうことなんだ」と1番わかりやすかったです。目が見えない人の役をするとき,「ガイドするのは簡単そう」と思っていたけれど,いざ自分がやるとなると難しかったし,時間もかかっていてびっくりしました。自分は1時間だけの体験だったけど,「本当に見えない人は,毎日こんな不安を感じているんだ」と思いました。目が見えないってこんなに大変なんだっていうことが,改めてわかった気がしました。

〇体育館での体験をしてみて,目が見えないと,どこに何があるのか,今自分がどこにいるのかなどがわからなくて,段差につまずいて転んでしまうかもと不安になった。目の見えない人にものを教える時には,「あっち」とか「こっち」ではなく,「右」「左」と伝えるといいことがわかった。がんばれば命が助かると思った。

〇目が見えない人の体験をして,目が見えない人は,普段こんな想いをしているのだなと思いました。なので,目が見えなくて困っている人だけじゃなく,困っている人などに声をかけたいなと思いました。また,見えない人をサポートするのも大変でした。なぜかと言うと,相手に伝わっていても,足を踏み外したりしたら大変なので,気をつけてやりました。

〇実際体験をしてみて,思った以上にどこに物があるのかがわからなくて,もともと目が見えない人も,どれがどのような形なのか,何が危ないのかがわからないので,すごく不安で大変なんだなと感じました。でも,今日体験したように,レクなどをするときも,目が不自由な人もそうでない人も,工夫すれば楽しく遊べてとてもよいと思いました。私は将来,障害者を支えるヘルパーさんになってみたいと思いました。

<終わりに>

長々とお付き合いいただき,ありがとうございました。

子どもたちの学ぶ様子を見て,そして感想を読んで,我々も改めて「体験すること」の大切さを再認識しました。

 一連の学習を通して,子どもたちの心の中に,

「みんなが幸せに暮らせるようにするためにはどうしたらよいのだろう…」「自分にできることは…」

という思いが芽生えてくれたら,こんなに嬉しいことはありません。

子どもたちへの「種まき」になったかな。(^^♪