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いらっしゃーい!(2年生)
小さな子どもたちの好きな遊びに「ごっこ遊び」があります。
ごっこ遊びは奥が深いです。
対象となるものを模倣し,それぞれに役割があります。
その役割に沿って,やりとり(コミュニケーション)が生まれます。
そこで養われるのは,コミュニケーション力であり,社会性です。
ごっこ遊びでは,互いに相手を意識しながら,大人顔負けの丁寧なやり取りが展開されます。
さて,2学期の終わりには,多くのクラスで「お楽しみ会」が開かれます。
「ゲーム大会」「スポーツ大会」「学芸会的な発表会」などなど…
今日,2年生の廊下を通り過ぎようとすると,にこにこ笑顔の子どもたちに声をかけられました。
「校長先生,今日の3時間目,教室で『お祭り』をやるからきてください!!」
もう,ワクワクが止まらない,そんな感じでした。
そして,子どもたちが待ちに待った3時間目。私は2年生の教室を訪れました。
「くじ引き」「ヨーヨー釣り」「宝さがし」「食べ物屋さん」「スーパーボールすくい」
教室では,楽しそうなお店がたくさんオープンしていました。
「いらっしゃい,いらっしゃーい!」
呼び声にも活気があります。
担任の先生にインタビューしたところ,子どもたちは休み時間と始業前の時間を使って
お店の準備をしていたとのことでした。
「そんなすき間時間で?」私は驚きました。
どのお店を見ても,とにかく品物が豊富で準備が行き届いています。
ほとんどが手作りで,どのお店も身近にある物を使って作られています。
その様子を見ても,子どもたちがどれだけ一生懸命に準備をしてきたかがうかがえます。
やる気になった時の子どもって,本当にすごいですね。
楽しい「おまつり」をみんなの力を合わせて創り上げる中で,友だちとの関係も深まったことと思います。
手作りのお店を作り上げることで,子どもたちの中に豊かな創造性も育まれたことでしょう。
たくさんの喜びと学びの詰まった,とってもすてきな「おまつり」でした。