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土地域を学ぶ 子どもたちも先生たちも学ぶ

月曜日に続いて今日も柏市観光協会から中島氏に来校いただき、6年生は土地域のお話を伺いました。今日は増尾の屋号、増尾の坂道、増尾に伝わるむかしばなし、について伺いました。

 

6年生は、5月1日の土サミット、その先に広がる「土地域スマイルアップ大作戦」に向けて、自分たちが探究したいものが少しずつ見えてきているようです。

土小学校では、全学年で土地域を教材とした生活科と総合的な学習の時間を展開しています。先生たちも、昨年度担当した学年の地域教材についてはわかっていますが、全学年に渡って、また土地域の歴史そのものについては、まだまだ理解していないことが多いのが実態です。そこで、集団下校訓練で一斉下校をした後の2日間を、土地域の財発見の学びを行います。今日は、学校すぐ横の、国指定重要有形文化財の伊藤家住宅、幸谷城址(きつね山)、萬福寺、少林寺を回りました。

 

伊藤家住宅では、伊藤泰彦氏が電動車いすに乗ってお出迎えをしてくださり、伊藤家の歴史や茅葺住宅の中についてご案内くださいました。茅葺屋根の葺き替えは、今では日本人で携わる人がおらず、外国人の人たちで葺き替えを行ったというお話には、日本の文化をどうやって継承していくかという課題も見えてきます。

 

 

お庭には、絶滅危惧種植物に指定されている、「きんらん」と「ぎんらん」が丁度咲いていて、先生たちも初めての出会いをしています。伊藤家の庭やきつね山には、昔から増尾の土地にあった植物たちが、昔のままの状態で現存しているが、開発されることによって、その自然が大変危ういものになっていることも、お話の中から感じました。幸谷城址のきつね山には、十二単という植物も咲いており、浦島草という珍しい形をした植物もあり、通り過ぎるだけでは見えてこない発見がたくさんありました。

 

幸谷城址については、柏市教育委員会文化課の方に、鎌倉時代の千葉氏からの流れ、そして福島県相馬とのつながり、相馬重胤を元祖とする成り立ちを聞きながら、土塁や掘りなどの跡を見て回りました。

 

次に、土小学校の発祥の地である萬福寺に寄り、千葉県指定の重要文化財である鎌倉時代に作られたという観音像があることの説明を受けました。

 

そこから、少林寺へ。増尾にある3つのお寺で一番古いのが少林寺。その発祥には幸谷城址の相馬氏とのつながりがあり、相馬氏の兜の中にしまわれていた観音像が本堂に安置されているようです。

 

住職からお話を伺い、小さな観音像ですが、立派な観音像を拝ませていただきました。

 

昭和22年の土小学区の航空写真には、谷津田が広がる田園風景と農業を糧とする人々の生活と歴史深い文化が見えてくるようです。案内をしてくださった「増尾探検隊」の皆様ありがとうございました。

明日の午後は、全国学力学習状況調査の自校採点を全職員で行います。また21日に、第二弾の増尾の財学びを行います。

先生方一人一人の学びの感動が、子供たちへのよい授業につながることと考えて、このような機会を多く設けていきたいと考えております。