柏市学校図書館紹介blog

2025年3月の記事一覧

第6回 学校図書館指導員研修会

3月19日(水)沼南庁舎にて第6回学校図書館指導員研修会が行われました。

①    実践報告発表

 今年度、各校で実践した授業支援について、小学校4グループ、中学校2グループに分かれて発表を行いました。担当教諭との打ち合わせ方法や、役に立った資料、パスファインダー、レファレンスの工夫など、具体的な事例を共有することができました。

・小学校グループの発表

小学校グループの発表

・中学校グループの発表

中学校グループの発表

 

②    実践報告講評と来年度に向けた取り組みについて

  柏市教育専門アドバイザー 笹間ひろみ先生

 令和6年度、柏市の学校図書館では、「教科学習での図書館活用」を重点目標として授業支援に取り組んできました。笹間先生より、「今年度は国語だけでなく、様々な教科の実践が数多く報告されていました。」と講評がありました。

 令和7年度の重点目標は「学校図書館で疑問を解決しよう!」です。学校図書館は読書を楽しむだけの場所ではなく、子どもたちが自らの考えを深め、疑問を解決する場所であるため、「読む力」を身につけるための読書指導や、授業に適した資料提供が大切だというお話もありました。読書指導の方法として、発達段階に応じた読書やビブリオバトルの具体的な方法も紹介していただきました。

 

③    実技研修 学校図書館オリエンテーション ~小学校・中学校でのオリエンテーションの実演~

  柏市教育専門アドバイザー 笹間ひろみ先生

  指導主事 羽山英男先生、学校図書館指導員リーダー4名

 笹間先生より、オリエンテーションは、情報活用能力の育成に欠かせない重要な活動であり、図書館の利用指導と文献利用指導をそれぞれの学年に合わせた内容で行うことが大切だというお話がありました。

 今回は、小学6年生、中学2年生の授業単元の中で、調べ学習のテーマから疑問を作る方法や、図書やインターネットから情報を収集する方法、調べもの情報カードの書き方などを盛り込んだオリエンテーションの実演が行われました。担当教諭と学校図書館指導員がどのように協働してオリエンテーションを行っていくのかを、実際に使用するワークシートやパスファインダーを見ながら、具体的に学ぶことができました。

・小学校オリエンテーション実演

小学校オリエンテーション実演

 ・中学校オリエンテーション実演

中学校オリエンテーション実演

 

 来年度の研修は、指導員からのリクエストも反映され、課題解決やさらなるスキルアップを目指す内容が予定されています。柏市学校図書館指導員は、これからも、より良い図書館活用の推進に取り組んでいきます。

リニューアルされた図書館で 富勢東小学校

 富勢東小学校は全校児童100名ほどの小規模校です。

 少人数であることを活かして、全校遠足など異年齢での交流が盛んに行われており、童謡の「一年生になったら」の歌詞にならうなら、1年生から6年生まで、まさに“ともだち100人”で学校生活をおくっています。

 

図書館がリニューアルされました

 富勢東小の学校図書館は、日当たりのいい三階の一角にあります。

図書館の入口

 

 

 一昨年までは、少し離れた場所に、低学年用の第二図書室がありましたが、昨年”引っ越し“をして、図書館をひとつにしました。そして、今年度は隣の準備室を絵本のコーナーに改装し、書棚のレイアウトも変更して、使い勝手のいい図書館として生まれ変わりました。

本を選ぶ児童

 

 絵本のコーナーは上履きを脱いで入室するようになっており、床に座ったり、備えつけられた椅子に腰かけたりして、リラックスして読書を楽しめる場所になっています。読み聞かせも、この場所で楽しみます。

 ふとのぞいてみると、一年生が床に広げた本を数人でかこみながら、楽しそうに言葉を交わしているのを見かけました。これからも、より多くの絵本に親しんでもらえる場所となってくれるのではないでしょうか。

絵本コーナー 

 

 

学習の場としての図書館

 授業でもいろいろな単元で、図書館を活用しています。習った内容をクイズ形式でふりかえったり、本で調べたことをさらに外国語の授業で文章にして発表したりと、学習の内容をより深められる授業につなげることができました。

授業風景   

 

 

図書委員、大活躍!

 図書委員会の存在も、学校図書館には欠かせません。富勢東小の委員会は、イベントやコーナー作りなど、意見を出し合って活動しています。

 今年度の秋の読書フェアでは、ビンゴの内容や、景品などを自分たちで作成し、読み聞かせやクイズなどを楽しみながら、参加できるように工夫をしました。

 おすすめ本や、季節ごとの特集コーナーも図書委員の発案で設置しています。

図書ビンゴ 

 


 子どもたちが図書館に親しむことで、読書体験だけではない、様々な可能性を広げていける場所として、新しくなった図書館に今後も期待したいです。

 

学びと成長のある富勢中学校図書館へ

 本年度で開校78周年を迎えた富勢中学校は、根戸の高台にあり、正門前の坂道からは見事な富士山が見えるのが自慢です。学校図書館は1階の中央にあり、大変利用しやすく、昼休みなどにはいつもたくさん生徒たちがやってきて本を借りていきます。本年度から図書の配架位置を大きく見直し、利用頻度の高い分野ではラベルも細かく表示して探しやすくしました。館内案内図も見やすく改善しました。

  

 

 

 

 

 

 

 毎年4月には、1年生に図書館利用のオリエンテーション、5月には全学年に調べ学習に必要な引用と著作権の指導を行っています。廊下掲示では、図書に関するニュースや図書館だより、指導員だよりによるお知らせなどを掲示しています。秋の読書週間では、先生たちによる「推し本」コーナーを設けて、校長先生の学校ブログでも紹介されました。3学期には、3年生の家庭科作品(小学生に読み聞かせする想定で作成したオリジナル絵本)の展示も行い、他教科との連携に努めています。

 

 

 

 

 

 

 

  読書の幅を広げることを目的に、7月と12月に行われる「新着本展示会(味見読書)」が大好評で、これをきっかけに来館する生徒が増えてきました。また、生徒の関心や要望、ニュース等に合わせて設ける特設コーナーは、話題の提供と貸出の促進を図る上で大きな力となっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本校で力を入れているのが調べ学習です。「体験したことを『学び』という経験に変える」をテーマに、図書館資料やネット情報などを活用して、課題解決に向けた調べ学習を共同で進め、発表しています。そのため図書館では、先生方との事前打ち合わせを繰り返し、図書の選定から借用などを進め、結果をレファレンスにまとめています。

 

 

 

 

 

 

 

 「お話給食」は、令和4年度から始まり、本校の特色ある図書館活動の一つになっています。「読書から食事を、食事から読書を」テーマに、図書委員会が推進役となり、毎年4、5回ほど実施しています。図書館活動を支え、推進する図書委員会では、全員で、新着本のPOPづくりを行って図書のおもしろさなどを紹介しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 これからも富勢中学校図書館は、生徒がまた来たくなる「学びと成長を支えるリソース・センター」として、一層の充実を図り、活動の改善に努めてまいります。