校長コラム

実 り の 秋

 これまで新型コロナウイルス感染防止に対し,各ご家庭で確実に取り組みいただき,お子様の健康管理をしていただいていることに感謝申し上げます。また,本校における対応につきましてもご理解とご協力をいただき感謝申し上げます。
 さて,柏の葉中や周辺の豊かな樹木にも秋の彩りが見られる季節になりました。勉強の秋,スポーツの秋,文化の秋,読書の秋そして食欲の秋と生徒達は感染予防を徹底し,元気に毎日をこの柏の葉の地で送っています。
 
 勉強の秋,3年生は「進路保護者会」を目前に,進路選択・決定へと大切な時を迎えようとしています。授業中の学習する姿から,将来の進路を見据えた真剣な取り組みが見られるようになってきました。1・2年生も確実な学習課題の把握とその取り組みを定着させる大切な時期です。それぞれしっかりと取り組んでほしいと思います。また,1・2年生は「生徒会役員選挙」を終え,いよいよ3年生に替わって柏の葉中の中心として活躍を始めます。

 スポーツの秋,10月15日に行われる体育祭に向け,制限された練習ですが,生徒達は頑張って活動してくれると思います。当日は今までのそれらを払拭する柏の葉中生の意地と底力を見せてほしいと思います。生き生きとした競技や演技,応援に取り組む姿を期待しています。また,部活動では残念なことに新人戦が無くなってしまいましたが,今月から生徒達は学校で練習を開始しました。練習試合等が再開され各種大会に向かってそれぞれの活躍を期待しています。その中で,先月行われた(9月24日)市内駅伝に陸上部が参加し健闘しました。また,今年で74回目を数える伝統ある東葛飾地方中学校駅伝競走大会(東葛駅伝)が10月16日に開催予定でした。東葛の秋の風物詩とも言われるこの大会に向け,本校では初参加となり陸上部の生徒が,夏休みから一生懸命に練習に取り組んでいましたが,中止となりとても残念です。松戸中部小学校前を10:00にスタートし,松戸・柏・流山・野田を走り抜け野田・清水公園の競技場にゴールする,10区間,約32.0㎞の大会でした。

 文化の秋,今,学校は11月26日の「柏葉祭」(合唱祭)に向かって取り組み始めました。校舎に生徒達の歌声が響き渡ることでしょう。特に,3年生は最後の柏葉祭に向け熱を入れて取り組んでほしいと思います。心ひとつが織りなす感動を生徒達から貰うことを期待しています。

 読書の秋,「折々の遊ぶいとまはある人の いとまなしとて書(ふみ)よまぬかな」(本居宣長)遊ぶ暇がある人も時間がないと言って,本は読まないものだという意味です。昔も今と同じことが言われていたようです。テレビゲームやスマホなど楽しい遊びがたくさんあり,パソコンやスマホで簡単に情報が手に入るため,「読書離れ」が加速しても不思議なことではありません。しかし,人間模様を楽しみながら物語をじっくりと読む,事典などでとことん調べる等は,実に楽しいものではないでしょうか。「NASAより宇宙に近い町工場」の著者,植松 努氏は、その講演の中で「他人の『どうせ無理』という言葉や評論に負けないことを,伝記で学んだ」と言っています。あきらめない自分,「どうせ無理」への挑戦は,そこからはじまったとの事です。本をじっくり読むと自分と違う世界,体験できない世界,自分と異なる考えや生き方,思いもよらないすばらしい出会いもあり,考える力,想像力,感性も育ちます。


 食欲の秋,生徒達の給食での食べる様子を見て回りますが,一言もしゃべることなく黙々と食べる一方で,食欲のすごさにいつも圧倒されます。メニューにも秋の香りご飯や秋刀魚ご飯など秋の味覚が満載です。食材の安全性が問われる世の中,これからも安全で安心な給食の提供に努めてまいります。

 実りの秋,今年度も10月を迎え一年の折り返しとなり,学校も今までの活動の評価を踏まえながら,より一層の充実へと歯車を切り替えます。今後とも,前年度にも増し多くの方々のご理解,ご支援を頂きながら教育活動が行えることに職員一同心より感謝申し上げます。